オーストラリアでファームジョブをする時に申請できる、「Relocation Assistance(現AgMove)」を知っていますか?
これは地域移動の際にかかる費用を補助してもらえるというものです。
私も実際にNSW州からTAS州に移動して、移動にかかった費用を半年後に入金してもらったよ!!
今回はこの制度についてとその申請方法についてまとめていきたいと思います。
気になる方はぜひ最後まで読んでみてください!
- Relocatiom assistanceについて
- 登録から入金までの全体の流れ
- 証明書について(移動中と移動後にやること)
- 補助金申請について(仕事が終わったらやること)
- 入金のお知らせ
- 申請の注意点
- まとめ
Relocatiom assistanceについて
Relocatiom assistanceって何?
Harvest Trail Service から出ている、短期の農業従事者を支援するための制度。
現在の場所から移動(引っ越し)をしなければならない場合、その移動費用を政府がカバーしてくれるというものです。ただし、移動した場所で最低でも6週間(120時間)以上働かなければなりません。
申請のための条件
対象者
2020年11月1日から、18歳以上で場所移動を伴う農業従事者が対象になっています。また、私たちバックパッカーだけでなく、オーストラリア人も対象です。
先ほども述べたように、移動した場所で6週間(120時間)以上働いた場合のみ補助金がもらえます。
移動場所の条件
移動場所の条件は以下の2つが挙げられています。
・最低でも今現在の場所から90分以上かかる場所
・16か所あるHarvest Trail Service エリア内
補助金について
上限金額は?
私たちバックパッカーは上限2,000ドル、オーストラリア人は上限6,000ドルとそれぞれ決められています。
どんな費用が補助されるのか?
補助金の対象となるのは以下のものです。
・宿泊費
(モーテル、キャンプサイト、カラバン)・交通費
(運賃、ガソリン代、車ハイヤー代)・仕事用品(服、靴)
交通費に関しては、移動の際にかかった分だけ申請することが出来ます。移動した地域での家から仕事場までの交通費については申請が出来ませんので注意してください。
補助を受けるまでの流れ
補助金は後払いなので、移動にかかる費用は全て先に自分で支払う必要があります。その後、条件をクリアしたら(仕事を6週間以上したら)、かかった費用を申請し政府から返金されるという仕組みになっています。
補助を受けるまでの流れは以下のようになります。
①移動の前に仕事を決める
②移動の前に申請する(書類を提出する)
③移動にかかった費用の領収書、もしくはその他の証拠を残す
④移動した場所で6週間以上働く
⑤移動にかかった費用の申請をする
⑥銀行に入金される
上記した内容についてホームページで詳しく載っているので参考にしてみてください。
\Harvest Trail Serviceについて/
https://www.dese.gov.au/harvest-trail-services
\Relocation assistanceについて/
https://jobsearch.gov.au/content/documents/RATTUAJ%20HTS%20fact%20sheet.pdf
登録から入金までの全体の流れ
私が実際に行った、登録から補助金申請・入金までの流れをお伝えします。
私はコスタ(NSW、Corindi)からコスタ(TAS、Dunorlan)に移動する時にこの補助制度を知り、以下のような順番で申請をしました。
11月中旬 コスタからRelocation assistanceのアナウンスを受ける
11月終わり コスタにRelocation assistanceの参加登録し、登録書類を受け取る
12月 登録書類をHarvest Trail Service provider (MADEC)にメールにて送る
1月 移動したTASでMADECオフィスに行き書類に記入する
3月 6週間の仕事が終わった旨をメールで送る
4月、5月 何度も確認メールを送るもただ待つよう言われる
6月 補助金申請フォームがメールで届き、領収書とともにメールで送る
8月中旬 銀行アカウントに入金
申請の流れはこのようになりますが、見ての通り、とても時間がかかります。
私の場合は、移動の2か月前から登録申請をし、移動・仕事をしその後入金されるまでに5ヶ月かかりました。辛抱強く待つことが大切です。
全体の流れが分かったと思いますので、これからはそれぞれ詳しく見ていきます。
登録について(移動前にやること)
ここでは、移動の前にやらなければならない登録について書いていきます。
まずMADECにメールで登録書類を送る必要があります。私の場合、コスタが仲介していたのでコスタから書類や情報をもらいましたが、自分で登録をする場合は近くのMADECオフィスに行くもしくは問い合わせしてください。
登録書類は以下の6種類です。
・’パスポート
・パスポートを持った顔写真(パスポートと顔両方を写るように)
・バンクステイトメントなどのオーストラリアでの身分証明書
・移動手段の見積もり/領収書
・Harvest Trail HTS Registration Form
・RATTUAJ HTS agreement
これらの登録書類全てを移動前にMADECに送らないと、補助金の申請はできません。
私は、書類に不備があり何回もやり直しになりました(;'∀')そうならないために書類の書き方について次で詳しく説明していきます。
Harvest Trail HTS Registration Formの書き方
この書類は7項目に分かれています。項目ごとに何を記入するのか見ていきましょう。
項目①個人情報
ここでは名前、生年月日、性別、国籍を記入します。
項目②海外訪問者
農業をするためだけに来たかという質問に対してNoと答えます。
項目③連絡先
ここでは住所、電話番号、メールアドレスを記入します。
項目④勤務時間
今、週15時間働いているかという質問にYesと答えます。
項目⑤サイン
項目⑥身分証明
パスポート情報とビザの種類、ビザの期限を記入します。
項目⑦service providerのサイン
ここはMADECの方が記入する場所なので空欄にして置きます。
最後の項目⑦のところを書かないようにすることだけ気を付ければ問題ないと思います。
\Harvest Trail HTS Registration Formはこちらからダウンロードできます/
https://www.qite.com/wp-content/uploads/2020/10/Harvest-Labour-Registration-Overseas-Workers.pdf
RATTUAJ HTS agreementの書き方
この書類は項目に分かれています。項目ごとに見ていきます。
項目A 参加者の詳細
自分の名前を書きます。Job Seeker IDは空欄にしておきます。
項目B HTS Providerの詳細
ここも空欄です。
項目C RATTUAJ Placementの詳細
Vacancy IDは空欄で、その他の項目を全て記入します。
移動先の会社情報、いつ仕事を始めるか、移動先の会社の連絡先です。私は移動先のタスマニアのコスタの情報を記入しました。
項目D 移住詳細
移動前の住所と移動先の住所を正確に書きます。移動先でどこに住むのかを事前に決定しておく必要があります。
項目E RATTUAJ支払い
私たちバックパッカーの補助金の上限金額である2000ドルを記入します。
項目F HTS Providerのサイン
ここは空欄です。
項目G サイン
自分が記入する場所と役所が記入する場所があるので注意しましょう。
\RATTUAJ HTS agreementはこちらからダウンロードできます/
https://jobsearch.gov.au/content/documents/RATTUAJ%20HTS%20agreement.docx
証明書について(移動中と移動後にやること)
補助金の申請には、様々な証明書が必要です。申請する時になって証明書が無いということにならないよう、しっかり頭に入れておきましょう。
移動中は領収書をもらう
移動中に領収書を残しておかないといけないのは、交通費と宿泊費です。自分の車で移動する人はガソリン代を公共交通機関を利用する人はその領収書を忘れず人もらっておきましょう。途中ホテルやバックパッカーで宿泊する際も必ず領収書をもらうようにして下さい。
領収書は長い間放置しておくとインクが消えて文字が見えなくなる可能性があるので写真をすぐに撮っておきましょう。 提出する際もデータで送るので後で楽になります。
移動中の食費も出ると聞いたのでスーパーの購入品などの領収書も残しておきましたが、結果的には必要なかったです。食費は1日につき40ドルと決まっていました。
後で行う、補助金の申請時に食費を請求したいかどうかに答えるところがあるのでそこでYesと答えれば、移動にかかった日にち×40ドルとして計算されます。
仕事の証明書が必要
補助金をもらうには、移動後にファームジョブを6週間(120時間)以上する必要があります。このことを証明する書類は2種類必要です。
1つ目はペイスリップです。毎週送られてくると思いますので、その都度ファイルに保存しておくと後で楽に申請が出来ます。
2つ目はタイムシートです。これは120時間以上働いたかの証明として提出しないといけないので、仕事を辞めた後に忘れずにもらうようにしましょう。時給の仕事であればペイスリップに記載されているので必要ありませんが、歩合の仕事をした人は必要です。6週間仕事をしたといって安心するのではなく、勤務時間もクリアできるように気を付けてください。
補助金申請について(仕事が終わったらやること)
とにかく待つ
6週間(120時間)以上の仕事が終わったら、終わった旨をMADECに伝えます。ここからは補助金申請フォームがメールで送られてくるまでひたすら待つしかありません。何か月も音沙汰無しなので不安になりますが、辛抱強く待ちましょう。心配でたまらないのなら現状を聞いてみるのもアリです。
ちなみに、その後の過程は全てメールで行うので他の地域に移動しても大丈夫とのことで、私たちはNSW州へ戻りました。ですので申請が終わるまで移動先の地域にいないといけないというわけでは無いので安心してください。
補助金申請用フォームの書き方
補助金申請用フォームが送られてきたら、記入し証明書と一緒にメールで送ります。ここではこのフォームの書き方をお伝えします。
①Payee Details 名前とメールアドレスを記入します。
②Payee Bank Details 銀行アカウントを記入します。
③Declarations 上記の情報に間違いが無いか確認します。
④Work & Travel Information
・6週間(120時間)以上の仕事が終わったかどうか、仕事を開始した日にち
・移動した日にち
・移動中の食費を申請するかどうか
・車で移動しガソリンを払ったかどうか
・移動先の宿泊場所の詳細
⑤Expense Details
日付と内容、金額を記入します。
⑥サイン
下のURLに、この書類の書き方についての詳細が載っています。何が申請出来て、何が申請できないのかなどの情報もあるので確認してから提出しましょう。
補助金申請に必要なもの
補助金申請をするには下記の書類を一つのメールに添付して送らないといけません。
【必要な書類】
・補助金申請フォーム
・領収書
・ペイスリップ
・タイムシート
入金のお知らせ
補助金申請をしてから4か月後に入金確認のメールが届きました。これまでの過程がとても大変だったので、本当に振り込まれた時は嬉しくなりました。
ただ、申請した金額より200ドル低い金額が振り込まれていました(領収書も同じく低かったです)何が問題だったのか、何の連絡もなかったので理由は謎のままです。間違いがあるのなら指摘して教えてもらいたいというのが本音ですが、このままにしておきます。また連絡をしても何か月も答えを待つようになるのが面倒だからです(笑)
申請の注意点
申請の注意点は、「メールを見逃さないこと」です。
MADECの窓口に行って登録や申請もできるみたいですが、近くにオフィスが無かったりするとメールでのやり取りになります。連絡をして次の日に返事が返ってくるわけではなく、数日・数か月待つこともあります。その間にうっかりメールを見逃しており申請が遅れたということにならないように注意してください。
2か月前に来ていたメールを見逃していて、申請が大幅に遅れてしまったよ。気を付けて!!
また、書類の提出は慎重にしましょう。上記の通り連絡は基本メールで、その上返信も長い時間待ちます。書類に不備があるとその分メールのやり取りも多くなるので、面倒が増えてしまいます。事前に確認をしっかり行って提出するようにすると良いです。
まとめ
・ファームジョブで移動する時はRelocatiom assistance(現AgMove)に登録して移動費をもらおう。
・移動中の領収書とペイスリップ・タイムシートをきちんと保存しておく。
・連絡が来たらすぐに返信!
・連絡が来るまでひたすら辛抱強く待つ!!
面倒くさい行程がたくさんありますが、移動費がかからず地域移動できるのはバックパッカーにとってはとても有難いですよね。もし地域移動を考えている方がいましたら、ぜひこの記事を参考にして頂けたら嬉しいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。